脳内シェナニガンズ

沼語りと既成年の主張

キーボード沼の浸かり始めの話

自分がキーボード沼に浸かり始めた過程を紹介していく。

 

紀元前

まずは本格的に浸かり始める前の話をしよう。

 

ゲーミングPCの購入

就職してほどなくして夏ボーナス(正確には寸志だが)が入ったタイミングでドスパラでゲーミングパソコン、GALLERIA XTを買った。
スペックは以下。

まあパソコンのスペックを披露したのは完全に初っ端から完全に横道にそれただけで本筋とは無関係なのだが、しばらくはこれに付属品としてついてきたメンブレンキーボードを使っていた。
実家にはノートパソコンしか無く、大学時代もSurface Pro 4で戦っていたので、初めて所有した独立したキーボードがこれになる。(Surfaceタイプカバーはノーカン)
これまではノートパソコンのパンタグラフと学校のデスクトップで使うメンブレンしか知らなかったので、この付属キーボードもまったく違和感無く使い続けていた。

 

さてパソコンで自分が何をしていたかというと、モンスターハンターワールドである。
言わずと知れたモンハンだが、中学生のころにMHP2Gを購入してプレイして以来の作品で、激しくはまった。

アイスボーン込みで800時間プレイして、現在に至るまでSteam上で最も長時間プレイしたゲームだ。

 

初のメカニカルキーボード

2年ほどプレイしていて、ふと急にもっと高画質でプレイしたいなと思うことがあった。
で、結果的に旧来の構成からアップグレードしてGPUをRTX 2070 SUPERに、RAMを32GBに、電源を1000Wに交換した。
この際にドスパラのショップを眺めていて、ついでに何か買うものあるかなあと軽い気持ちで見ていた際に見つけたものがあった。

 

それがLogicool G PRO X キーボード。
言わずと知れた、ゲーミングPCサプライブランドとしての確固たる地位を気づいているLogicoolが出しているキーボードだ。
スペックは下の通り。

  • 価格¥12771(購入当時@ドスパラ
  • TKL(テンキーレス)、JIS配列
  • ホットスワップ(はんだ付け不要でキースイッチの交換が可能)、ただし5ピンのキースイッチには非対応
  • 青軸(GX BLUEクリッキースイッチ; Kailh Blueそのものにしか見えないが差があるのかは不明)
  • RGB機能付き
  • シャインスルーABSキーキャップ
  • 着脱式ケーブル(mini USB Type-B)

gaming.logicool.co.jp

これを手にした当初、カチカチ言ういかにも”メカニカル”な感じに惚れた。
一段階上の機材に手を出した感じがして、それだけでゲームがうまくなったかのような錯覚をして、さらにモンハンにのめりこんだ。
だってノートパソコンでもないのにTKLですよ?
自宅のパソコンで自分は数字を扱う実務は行いません、という割り切りをしてRGBライティング付きの”カチカチメカニカル”を選択したことに、ゲーマーとして一足お先に行った気分になりますよ。

 

使用感としては上々。
ゲームをする際にも手元でライティングとクリッキーの音がキーボードの存在を主張し、所有欲を満たした。
文字を打つ際にも音と感触は非常に気持ちよく感じられ、次にキーボードを買うのはこれが壊れた時だなと考えていた。
これが2020年10月。

 

沼浸かり太郎

キーボード沼との邂逅

G PRO Xは国内で何も知らない一般人が気軽に手を出せる、大手メーカーが出しているゲーミングを謳うキーボードの中では中堅の値段とスペックだと考えている。
ただ沼に浸かった今となって見ると致命的な点がいくつかあるキーボードだった。それは後述することとする。

 

さて、いつも通りのある日のこと、君(Youtube)は突然立ち上がり言った、「今夜キーボードを見に行こう」。
といった具合でキーボードの動画がおすすめに出現した。
2021年7月のことだった。
それは突然現れるおすすめ動画の例に漏れず、そこにあることを当然の権利かのように胸を張り、異様な存在感を放っていた。
何を言っているかはサムネを見たらわかると思う。

www.youtube.com

うん、理由については深くは言及しないけれど、クリックするよね。
この動画はタイトル通りに、最悪なカスタムキーボードを作る、という内容だ。
並のキーボードに最悪なキーキャップと最悪なキースイッチと最悪な塗装を施している。
それでこの動画で知ったのだが、メカニカルキーボード界隈では青軸というのは選択肢からまず第一に外すものだった。

 

ところでG PRO Xはキースイッチのオプションが青軸しかなく、茶軸と赤軸のセットがそれぞれ7000円で別売りで提供されている。
つまり軸の交換は可能なのだが、別に性能も機能も変わるわけでもない部品の交換にわざわざ時間とお金をかける必要なくね?というメンタルだったので、全く情報を集めることなくデフォルトの青軸で購入していた。

 

なので先の動画で全く同じものではないにしても、青軸がやたらと嫌われている様を見て、「ほーん、ならこの人らの言う”良い”キーボードってどんなもんなんやろ」と考えて、動画投稿者のHamaji Neoさんの動画一覧を眺めてみた。
するとタイトルを見て、$199でお買い得扱いなの!?と衝撃を受けたのでこちらの動画をクリックしてしまった。

www.youtube.com

ぶっちゃけこの動画で何を言っているのか分からなかったが、とりあえず激しい衝撃を受けた。
まずは上に言った通り、$199でお買い得扱いである点。
(TKLを購入した時点でだいぶ攻めたレイアウトのつもりだったが、)65%レイアウトといって、Fキーとインサート等のキーを排除したミニマリズムなデザインの存在。
スイッチを分解して白濁したグリスで潤滑するという文化。
スタビライザーとかいう部品に絆創膏の切れ端を貼り付ける謎の行為。
謎のクルクルケーブル。
そもそもキーボードにグリスを塗ったりしてカスタムするという発想。

 

そして一番の衝撃はキーボードの音だった。
大理石でできたゴルフボールをこすり合わせた時に出しそうな音がキーボードから発せられているという点と、キースイッチで音が変わるという点。

 

純粋な興味と、自分もこんなキーボードが欲しいという憧憬。
これが私の沼り初めだった。

 

情報収集フェーズ

カスタムキーボードという世界を知った自分は早速興味の湧くおすすめ動画に片っ端から目を通して、知識を仕入れていった。

 

キースイッチには無限に種類があり、それぞれで特性と使用感(と値段)は千差万別。
Gateron Ink Blackのように低めの音が出るスイッチやHoly Pandaのように高めのスイッチもある。
ステムのぐらつきやざらつきが少ないスイッチが評価されがちでAlpacaはこの点で有名。
さらにその種類だけでなく、潤滑剤の種類や潤滑方法によって別物になる。
タクタイルのステムはリーフに接触する部分はルブしない方が良い。
今一番推奨されているルブはKrytox GPL205 G0だが入手性が悪い。
スタビライザーは調整の有無で有刺鉄線みたいにガビガビにもなるし、バターのように滑らかにもなる。
スタビの調整方法はHolee mod、Epsi modなどが有名。
ケースの底の空間を吸音材や緩衝材で埋めると音が変化する。
GMKとかいうアホ程値段が高い上に届くのに1年かかるキーキャップがある。
etc., etc.

 

この趣味には無限の選択肢があり、お好みのキーボードが作れる、自分も作るのだと徐々に鼻息が荒くなっていった。
無駄にたくさんのキーボードを買うのも馬鹿らしいので、一発で気に入るキーボードをくみ上げてしまおうと考えて情報収集に熱が入った。

 

G Pro X 改

しかし冷静になって、これらのキットは平気で2万以上する。
これだけ大金を注いで外したら嫌だなあと二の足を踏んでしまった。
かといって、この界隈に興味が湧いて熱きパトスがほとばしっているのは事実。
むむぅ、と目線を下にやると、あるやんけ、あるやんけ、手元にメカニカルキーボードあるやんけ。

 

かくして7月23日が沼り初め記念日として国民の記念日に制定された。
ここ、テストに出るんで気を付けてください。
何が起きた日かというと、キーキャップを単品で買った日です。
とりあえずゲーマーが一度は憧れるプリンキーキャップを買った。
しかしあまりにもレイアウトというものへの理解が低く、JIS配列のG PRO Xには完全な互換性が無かった。

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07TSFK3NY/ref=ppx_yo_dt_b_search_asin_title?ie=UTF8&psc=1

 

いろいろと試した結果、アルファキーと矢印だけ交換することにした。
少しもにょりつつも、出来上がったのがこちら。

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G PRO X x プリンキーキャップ

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プリンキーキャップの真骨頂

 

見た目の改変はここでとどまらない。
自分はジャケットの中にダサいTシャツを着るような、かっこよさの中にダサさを入れたくなってしまうタイプなので、このがっつりゲーマー感のあふれるキーボードに挿し色を入れたくなってしまった。
出来上がったのがこちら。

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にゃ~ん

こちら、”ふもっふのお店”で購入した肉球キーキャップ。
シンプルに単体で見てかわいいと思ったのでつけてみたら想定よりも合わなかった。
こんなはずじゃなかった。
バックライトが青だと余りにも合わなかったのでピンクにしたのがせめてもの救いではあるが、何かが違う。
GMK Oliviaというキーセットも似たような配色なのに何が違うのだろう…(言語化できる有識者がいましたら教えてください)

 

そして最後にもう一つ。
キースイッチの交換がある。
キーボード関連の情報を調べているうちに青軸のクリッキーにはもう満足できない耳になってしまった。
G PRO Xはホットスワップなので簡単にスイッチを交換できる。
そしたらやるしかないでしょということで”遊舎工房”にてスイッチを購入。
海外サイトから購入する気は起きなかったし、アマゾンを覗くとやけに値段が吊り上げられていたので国内のいいサイト無いかな、とたどり着いたのが遊舎工房だった。

 

初めて購入したスイッチを選んだ際の思考回路を下にまとめる。
まず、初めてのキースイッチにあまりに値段が高いものを購入する訳にはいかないのでGateron InkやZealiosなどは速攻で択から外れた。
同じような理由で、メジャーな会社のスイッチを買いたいという気持ちがあり、GateronかKailhあたりにしようとなる。
ここにCherryが入ってこないのは、初心者の癖にデファクトスタンダードになっている、全員が持っているスイッチを購入したくないという反骨精神に過ぎない。
という訳で速攻で外せる選択肢を除いたところで、そもそもリニアとタクタイルのどちらが性に合うのかも知らないので案外まだまだ選択肢が多い。
リニア?タクタイル?押下圧?POM?ポリカ?比較対象が何もないのでどう選べばよいか分からず、結果としてKailhのBoxはステムのぐらつきが少ないという情報だけで、ええいままよとKailh Box Redの購入に至った。

 

ここでルブというのも体験してみたかったのでルブも買うかとストアを覗いた。
ネットで大絶賛のKrytox GPL 205 G0は残念ながら在庫切れだったので、Tribosys 3204を購入。
しかしキースイッチオープナーが案外高いのでメルカリに無いかなと思っていたらビンゴ。
Kbdfansで$25するこれが中古で1200円で売っていたので即購入。

 

てなわけで物が諸々届き、YouTubeの動画を見よう見まねでスイッチをルブした。
スタビライザーにも一応Holee Modを行い(なお丁度いい絆創膏が無かったのでボルダリング用のテーピングを使用した)、出来上がったのがこちら。

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スイッチのキメラ

なんか君、写真と違くない?
青と赤が混合されているのは当時の自分なりには理由があって、ミスタイプを防ぐためにモディファイヤキーはカチカチしといた方がいいんです。
と、ツイッターに投稿しておりました。
実際はルブが思ったよりも大変でどうにかしてルブする個数を減らせないか理由を考えただけです。

 

初めてのリニアスイッチを触ったときは感動のあまり、大したマイクも持っていないし大した打鍵スキルもないのにサウンドテストをたくさん撮りました笑
ああ、なんでこれまで青軸で問題なくゲームをプレイできていたんだろうと思うほど惚れました。
タイピングがしたすぎて、ただ文字が打ちたいという理由だけでタイピング練習をするようになりました。↓

monkeytype.com

 

全ての工程を経て、スイッチは滑らかになり、スタビライザーはカチャカチャ言わなくなった。
見目も麗しくなったし、なんかタイピングがうまくなったかのような錯覚もした。
結果のすべてが素晴らしかった。

カスタムキーボード

しかし

この沼の真のやばさをすぐに思い知ることとなった。
端的に言うと、他のスイッチが気になる。
他のプレートが気になる。
他のキーキャップが気になる。
アルミのケースが気になる。
他の配列が気になる。

 

そう、知識がほとんど無い段階の手入れ(界隈ではmod、moddingと言う)で衝撃的な変化を生んだという成功体験が良くなかった。
別の選択肢を組み合わせれば、もっとお金を出せば、果たしてどうなるのか気になりすぎて夜も眠れ朝も早く起きてしまった。

 

気が付けば毎日寝起きにキーボードのtyping test動画を見ていたし、家にいる時間はVtuberの配信を見ている以外はほとんどキーボード関連の動画をひたすら見ていた。

キーボードを弄り始める

別のパーツ/キットが気になり始める

タイピング動画を比較して自分が好きなスイッチを検討する

体が闘争を求める

カスタムキーボードの新作が手元に届く

 

初めてのカスタムキーボード購入内容と選択理由

という訳で8月に入り、KBDfansというサイトで下記のキットを購入した。

  • ケース:Tofu65 aluminium case (Chocolate)
  • PCB:DZ65RGB V3 Hot Swap
  • プレート:アルミ
  • スタビライザー:Cherry screw-in stabilizers
  • キースイッチ:Kailh Hako Clear
  • キーキャップ:MAXKEY SA Grey and Orange Keycaps Set
レイアウトの選択

まずレイアウトはUSの65%にした。
自宅のパソコン使用状況は基本的にゲームと動画閲覧だけだったので、テンキーはまず不要だったのでTKL以下のレイアウトになるのはマスト。
さらに、小さいレイアウトのキーボードは一般的にレイヤーというものを駆使して足りないキーを使用しているという情報を得た。
レイヤーキーを押しながら数字列のキーを押せばF1~12が入力できるので、使用頻度を考えるとそれで十分だった。
US配列にした理由はシンプルに、他の選択肢、特にJIS配列はPCBやキーキャップの入手性が悪く、値段も高いからだ。
また付加価値レベルではあるが、まれにプログラミングで遊ぶことがあるので、そうすると記号キーの位置がUS配列の方が自然でしっくりくるという知識もこの選択を後押しした。

 

購入サイトと豆腐

レイアウトを決めた後に、実際に購入するものを選択するわけだが、その前にどのサイトで購入するかの選択だ。
情報収集の際に見ていたYouTuberのアフィリエイトリンクでよく出てきていて、その中でも割と大手っぽかったKBDfansに決定。
在庫があってホットスワップ(はんだ付け不要なオプション)の65%PCBの選択肢が上述のDZ65一択だった。
さらにTofu65のセットにこいつが入っていて、ちょうど必要なもの一式(ケース、PCB、プレート、スタビ)がまとまっていたので、これを選べばあまり悩まないでいいなあと、これに決めた。
ちなみにこれを見たとき、いや豆腐ってなんやねん、と思ったが、よくよく見ると確かにエッジの立ち方が豆腐なのかもと思ってしまった。

Tofu65 DZ65RGB V3 Hot Swap Customized Mechanical Keyboard DIY KITkbdfans.com

 

ぱっと見でTofu65 aluminiumの色の選択は個人的にはblack、grey、E-whiteの3択だった。
しかし実際のところキーボードの印象は、特にTofuの様にケースの主張が弱い場合は、キーキャップに左右されるのでキーキャップを決めてからケースの色を決めようと考える。
プロファイルはDSA等の平らなものではなく、スカルプチャード(各行で高さと形状が異なるスタイル)、その中でも存在感の激しいSAの見た目が好きだなあと思ってSAのものを探した。

 

キーキャップ

で、これが選ばれたってわけ

MAXKEY SA Grey and Orange Keycps Setkbdfans.com

オレンジと黒の配色がドストライク。
そもそもオレンジ色が好きなのだけれど、ど真ん中にドーンと文字が入っているところと、コントラストが強い2色でアルファとモディファイヤが分離しているところが素晴らしい。

 

さらに付け加えると、やはりSAというプロファイルがかっこかわいい。
角が丸まっているので上から見たときはポップな印象を受ける。
しかし横から見るとそそり立つキーキャップの重厚感がどしんとやってくる。

豆腐(再)

ここで角に頭をぶつけたら容易に死ねる豆腐のページに戻って何色の豆腐を買うか決めるターンがやってくる。
ぶっちゃけキーキャップの配色を踏まえると茶色のChocolate一択だった。
まあオレンジ、黒(厳密にはだいぶ暗い灰色)、茶色の組み合わせは外さないでしょう。
よく考えたら中学のころ黒地にオレンジのロゴが付いているナイキのバッシュ履いていたなあという記憶を思い出すほどこの配色ほんと好き。
(なおこれを描いていた際にTofuのコメント欄で茶色がugly colorと書かれていて悲しい気分になった。)

 

キースイッチ

正直ここの選択はフィーリングだった。
前述の通り、G PRO Xの時は青軸(クリッキー:GX Blue)→赤軸(リニア:Kailh Box Red)と移行した。
すると自然な思考の流れで、そうだタクタイルのスイッチを試してみよう、となったのでまず選択肢がこれでだいぶ絞られた。

 

とでも思ったか。


無限に1/2をかけても無限なのは数学を多少触った人ならわかるはず。
一口にタクタイルと言ってもあるタクタイル感自体にまずパターンがある。
そもそもリニアは線形という意味で、押し込み量に応じてキーの押下圧が線形に重くなるスイッチだ。
それに対してタクタイルは触覚の、触知できる、という意味で、押し込みの途中で押下圧が強くなる山があり、それを超えると一旦押下圧が弱まり、そこからはリニアに増えていくスイッチだ。
このためググっと力を込めていくと途中で指への反作用がふっと抜けてその底からまた力が強くなっていく。

 

カニカルスイッチは一般にキーを底打ち(キーが止まる点、底を押し込むこと)しなくてもキー入力が検知される。
この位置を動作点と呼ぶのだが、多くのリニアは約2mm押し込んだあたりにこれがある。
入力されたか否かはディスプレイに表示される入力を見るしかなく、そのスイッチに慣れるまではどこまで押し込めば動作するのかはなかなか分からない。
これに対しタクタイルもリニアと同様に約2mmの位置が動作点であることが多いが、これは押下圧の山を過ぎてリニア領域が始まる前の点に来る。
つまり指の感覚でキー入力が分かるので”触知”と呼ぶのだと考えている。

 

さてタクタイルがどういうスイッチか分かったところで、タクタイルの種類についてだが、要素はリニアと共通しているぐらつき、音、動作点、ストローク(底打ちまでの距離)などは前提として、その他に押下圧の山の大きさと山のなだらかさ、動作点後のリニア領域の押下圧の変化という3要素がある。
いろいろと調べたのだが、もうこれは完全に好みの世界で動画を見ても全く参考にならない、手元で触ってみないと分からないという結論に至った。
しかしMX Brown、Gateron Brownなど、いわゆる茶軸は押下圧の山が小さくタクタイル感が弱いので、タクタイルが欲しいなあという思考回路の時に態々買うものではないということでそれらは省いた。

 

それでも選択肢は多いしそもそも触らないと分からないしで、ぐぬぬと眉間にしわを寄せながら一覧を眺めているとHakoという名前のスイッチが気になったのでこれを調べてみた。
するとどうやらこのHakoスイッチはHaloスイッチの後継スイッチらしい。
Halo True/ClearはHoly Pandaと呼ばれる有名なフランケンスイッチのステムに使う素材らしい。
実はHakoは後継というものの完全に別物なのだがこれは権利と諸々のダークな話が関わっているので今回は割愛する。
まあ別物とは言うものの、良いものに違いないと考えてHako Clear(Violet、True、Clearの中で一番重い)を選んでみた。

 

カスタムキーボードの組み立てと所感

以上で自分の初のカスタムキーボードの立役者がそろってきたので組み立てていこう

 

と行きたいところだが、だいぶ文量が長くなってきたので一旦ここまでとする。

組み立てと所感は次回に乞うご期待。

 

では今後もよしなに。